【特殊関数】エルミート多項式のまとめ

特殊関数

こんにちは!

この記事は、次のような方におすすめです!

  • エルミート多項式の定義や性質を確認したい

早速内容に入りましょう!

定義

エルミート多項式\(H_n(x)\)は\(-\infty<x<\infty\)で次のように定義されます。

\begin{align}
H_n(x)\equiv\sum_{k=0}^{[n/2]}\frac{(-1)^kn!}{k!(n-2k)!}(2x)^{n-2k}\quad(n=0,1,2,\dots) \tag{1}
\end{align}

\([n/2]\)はガウス記号で、\(n/2\)を超えない最大の整数を表します。

n=0,1,2,3,4に対するエルミート多項式

\begin{align}
H_0(x)&=1 \tag{2}\\
H_1(x)&=2x \tag{3}\\
H_2(x)&=4x^2-2 \tag{4}\\
H_3(x)&=8x^3-12x \tag{5}\\
H_4(x)&=16x^4-48x^2+12 \tag{6}
\end{align}

偶奇性

\begin{align}
H_n(-x)=(-1)^nH_n(x) \tag{7}
\end{align}

母関数

\begin{align}
e^{2tx-t^2}=\sum_{n=0}^\infty\frac{1}{n!}H_n(x)t^n \tag{8}
\end{align}

ロドリグの公式

\begin{align}
H_n(x)=(-1)^ne^{x^2}\frac{d^n}{dx^n}e^{-x^2} \tag{9}
\end{align}

漸化式

\begin{align}
2xH_n(x)&=H_{n+1}(x)+2nH_{n-1}(x) \tag{10}\\
\frac{d}{dx}H_n(x)&=2nH_{n-1}(x) \tag{11}
\end{align}

\(H_0(x)=1\)が与えられれば、(10)を用いて\(n=1,2,3,\dots\)に対するエルミート多項式が得られます。

微分方程式

\begin{align}
\left(\frac{d^2}{dx^2}-2x\frac{d}{dx}+2n\right)H_n(x)=0 \tag{12}
\end{align}

直交性

\begin{align}
\int^\infty_{-\infty}dx\,e^{-x^2}H_m(x)H_n(x)=2^nn!\sqrt{\pi}\delta_{mn} \tag{13}
\end{align}

ここで、\(\varphi_n(x)\)を

\begin{align}
\varphi_n(x)\equiv\frac{1}{\sqrt{2^nn!\sqrt{\pi}}}H_n(x)e^{-x^2/2} \tag{14}
\end{align}

で定義すると、

\begin{align}
\int^\infty_{-\infty}dx\,\varphi_m(x)\varphi_n(x)=\delta_{mn} \tag{15}
\end{align}

すなわち、\(\{\varphi_n(x)\}\)は正規直交系をつくります。

積分表示

\begin{align}
H_n(x)=\frac{1}{\sqrt{\pi}}\int^\infty_{-\infty}du\,e^{-u^2}(2x+2iu)^n \tag{16}
\end{align}

完全性

(14)で定義される\(\varphi_n(x)\)を用いて、

\begin{align}
\sum_{n=0}^\infty\varphi_n(x)\varphi_n(y)=\delta(x-y) \tag{17}
\end{align}

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