こんにちは!
この記事では、物理学科を首席で卒業したゴンゴンが学生時代に読んだ専門書をすべて紹介します。
この記事は次のような方におすすめです(^^)
- 自分に合った物理学、数学の専門書を知りたい
- 買おうか迷っている専門書の評判を知りたい
記憶を辿りながら、可能な限りあげていきます!読んでいた当時の感想も併せて紹介するので、購入の際の参考にしていただければ幸いです(^^)
腰を据えて読んだ本もあれば、図書館などで部分的に参照した本もあります。参考程度にご覧ください~。
注:この記事は随時更新していきます。
物理
力学
おすすめ度
大学に入学してはじめて購入した専門書がこちらです。
力学に限らずですが、この「物理入門コース」シリーズは可もなく不可もなくという感じです。
高校から大学への勉強にステップアップするのに、ちょうど良い難易度だと思います。
相対運動の章が質点系や剛体の章のあとにあるのが気になりますが、それを除けば万人におすすめできます。
おすすめ度
大学1年生に戻って力学を学び直すなら、迷わずこの本を買うと思います。
理由は、
- 微積分、ベクトル、座標系などの力学を学ぶために必要な道具から説明されているから
- 基本的な内容を網羅しつつ、発展的な内容も載っていて、長く味わえる一冊だから
- 章末問題の解答が載っているから
です。
これから力学を学ぼうという学生に強くおすすめできます!
振動・波動
おすすめ度
購入したものの、あまり読みませんでした。
連成振動などは力学の教科書にもっとわかりやすい記述がありますし、電磁波のあたりは電磁気の教科書の方が理解しやすかったです。
フーリエ級数展開やフーリエ変換のところも、この本だけでは何をやっているのかよくわかりませんでした。
ただ、振動・波動の教科書はあまりないので、この本を手に取ることになるかもしれません(^^;)
良い点は、本自体が薄く、コンパクトにまとまっているところです。
電磁気学
おすすめ度
電磁気の教科書を一冊だけ買うなら、この本がおすすめです!
公式を羅列して、はい、終わり、という本ではなく、文章をしっかり読むことで物理のものの見方や著者の信念などが味わえます。
マクスウェル方程式が完成するまでの歴史を辿りながらさまざまな法則を理解し、完成後に電磁波の存在を導く、という流れです。
おすすめ度
同じシリーズの演習書です。
教科書でカバーできなかった内容が載っているので、こちらも購入して勉強するのが良いと思います。
これら2冊で院試対策をするのもおすすめです!
おすすめ度
砂川電磁気の中で、一番難易度が高い本がこちらの理論電磁気学です。
これはマクスウェル方程式を与え、そこから導かれる物理について解説する、という流れで進んでいきます。
最後の方に、特殊相対論や場の古典論の内容も載っています。
自主ゼミで読もうという話があがっていた気がしますが、結局流れてしまって、辞書的な使い方をしていました。
おすすめ度
他の本にあまり載っていない内容が載っており、砂川電磁気で一通り電磁気を勉強したあとに、気楽に読むのがおすすめです。
もちろん標準的な内容も載っているので、この2冊で電磁気を勉強するというのもよいと思います。
解析力学
おすすめ度
有名なランダウです笑
2年生のときに自主ゼミで読みました。
解析力学を理解するために読む、というよりもランダウを読みたい、という欲望(?)で読みました。
難しい本をみんなで議論しながら読み進めるという経験ができたのは、すごく良かったです。
おすすめ度
ゴールドスタインの力学です。
内容が豊富なので、ランダウを読んでいたときによく参照していました。(ランダウで知らない概念が出てきたときに、他の本だと載っていなかったです笑)
力学大好き!!完璧にマスターしたいのだ!!という方におすすめです。
3年生のときに、「将来的に洋書や論文も読めるようにならないと!」と思い、これを改めて読みました。
力学の内容自体は知っているので、英語で読む練習になるかなと思って笑
でも結局続きませんでした(^^;)
おすすめ度
一冊だけ買うならこれをおすすめします!
学問として勉強するにも、院試対策にもなるので、持っていて損ないはずです。
内容はざっくりランダウの日本語訳かつ、さらにわかりやすくしたバージョンって感じです。
おすすめ度
万人向けではありませんが、早く量子力学を学びたいんだ!!という学生におすすめします!
解析力学のどのような概念が量子力学で必要なのか、といったことが前書きに全て書いてあり、解析力学を学ぶモチベーションになるかなと思います。
高橋康さんの本は他にもあるのですが、どれも評判が高いですね。
おすすめ度
この本は学び直しのために読みました。
解析力学の標準的な事柄から量子論初歩までを扱っています。
ところどころにある著者のコメントがためになりました。
著者が宇宙論や天体物理の分野の方で、ハミルトン-ヤコビ方程式の天体力学への応用が載っているのが特徴かなと思います。
おすすめの参考書はこちらでも解説しています!(^^)
量子力学
おすすめ度
ネットに初学者向けでおすすめという情報があったので、この本で量子力学を勉強し始めました。
丁寧に書かれているのですが、どうもわかった気にならなくて、途中で他の本に乗り換えました。
別々に読んでいた同期も同じような感想を持っていたので、自分に合うか一度本屋か図書館で中身を見てから購入することをお勧めします。
ただ、何年も量子力学に触れていくうちに、量子力学(他の分野もですが)を一冊で理解するのは難しく、いろいろな専門書を読み比べながら、少しずつ納得していく、理解を深めていく学問なんだなと思うようになりました。
その意味では、この本を手に取ったことも良かったかなと思っています。
おすすめ度
対応する演習書です。
演習書は猪木河合が有名ですが、講義の参考書として参照したことがあります。
おすすめ度
一冊だけ買うならこれをおすすめします!
量子論の基本原理から、中心力ポテンシャル、角運動量、散乱問題、摂動論、といった主要なトピックが丁寧に解説されています。
量子電磁力学(QED)の節があり、素粒子論への足がかりとなるのもこの本の特徴です(^^)
じっくり味わいながら、量子力学をマスターできると思います!
おすすめの参考書はこちらでも解説しています!(^^)
熱力学
統計力学
相対性理論
場の量子論、素粒子物理学
宇宙論
超弦理論
数学
線形代数
ベクトル解析
おすすめ度
マセマに共通の特徴ですが、定期試験特化型の参考書です。
ベクトル場の積分など、慣れるまでは自分で手を動かすのが大事です。
大学1年生のときに、力学や電磁気学で具体的な系に対して計算できるようになるのが重要です!
おすすめ度
演習書としてはマセマがおすすめですが、理論としてベクトル解析を勉強するならこれがおすすめです!
とにかく内容が盛りだくさんです笑
勾配、発散、回転、線積分、面積分といった最低限の内容から、相対論などで重要なテンソル、曲線座標まで載っています!
力学への応用も詳しく載っているので、ベクトル解析がどこで使われるのかが気になる方にもおすすめします!
複素解析
おすすめ度
フーリエ解析
おすすめ度
特殊関数
おすすめ度
群論
おすすめ度
学部1,2年生で、「物理で群論・表現論が必要らしい」といううわさを聞いた方に強くおすすめします!
最低限、行列の積が計算できれば読めるので、学部1年生から読めます。
かなりわかりやすく書いてあるので、腰を据えて読めば、全ての計算を追ったとしても4日くらいで読み終わると思います。
しかし、内容が簡単というわけではなく、行列の指数関数、スピノル、リー代数など、量子力学の理解を助けてくれる発展的な内容まで載っています。
自分が学部2年生のときに出会いたかった本です(^^)
おすすめ度
数学の本ほど堅くないけど、定義、定理、証明、という流れで進んでいく専門書です!
物理への応用を念頭においた専門書は言葉の定義が曖昧になりやすく、それがなんか嫌だなあという学生におすすめです。
手元にあると便利な一冊です。
おすすめ度
これはあとで紹介するジョージアイのやさしい版という意見を聞いたことがあります。
物性よりは素粒子向けです。
解析力学で出てくる並進や回転の対称性の話から群論につなげていくので、学部2年生くらいから読めます!
ただ、3章の多様体のあたりは難しいので、そこは一旦飛ばしても良いと思います。
おすすめ度
タイトルの通り、やさしい群論の入門書です。
具体的な行列を用いた議論が多いので、初学者が自分で手を動かしながら読むのがおすすめです!
分子や結晶の応用が多く載っているので、素粒子よりは物性向けだと思います。
おすすめ度
素粒子への応用を念頭においた専門書です。
わかりやすいとは言いがたいですが、素粒子向けのこれ以上の専門書がなさげなんですよねえ。
(吉川さんではなくて江沢さんの)「群と表現」をお供に、ゼミで議論しながら読むのがおすすめです!